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日清紡 紳士用専門店の東京シャツを買収

2015-02-27

 日清紡ホールディングス (HD)は紳士シャツ専門店最大手の東京シャツ(東京・千代田)を買収する。東京シャツは商品企画から生産、販売までを一貫して手がける。同社を傘下に入れ世界で需要が高まる吸水速乾などの機能性繊維を共同開発する。商品の特徴を出しやすい機能性衣料は売行きが好調で、成長市場を狙い素材メーカーと小売りが連携を深める動きが広がりそうだ。

 東京シャツは紳士シャツ専門店「ブリックハウス」などを全国で約200店展開し、年商は約120億円。日清紡HDは今春にも東京シャツの創業家などから全株式を譲り受け完全子会社化する。買収額は今後詰めるが数十億円とみられる。日清紡HDは東京シャツの売上高を約10年で2倍にした鈴木正利社長らの手腕を評価しており、経営陣は続投する見通し。

 東京シャツは全国のショッピングセンターや商業ビルで営業し、消費者の購買動向に詳しい。日清紡HDは東京シャツの商品企画力を活用して、シワになりにくいといった機能性繊維の開発につなげていく。紳士服チェーンなど国内の既存取引先のほか、海外メーカーとの取引拡大を目指す。

 日清紡HDは主力のブレーキ摩擦材と通信機器事業で売上高の約7割を稼ぐ。シャツ生地などを製造する繊維事業の売上高は545億円で売上高の1割。最近は海外メーカーとの取引も増えて増収基調にある。

 日清紡HDは昨年、業績低迷が続いた百貨店向け紳士シャツ老舗のCHOYAシャツ事業を売却した。東京シャツは税抜き3300円などの低価格販売で若い消費者の支持も集めている。消費者向け部門の柱を東京シャツに組み替えて繊維事業をてこ入れする。

 繊維業界では繊維メーカーと専門店が提携して、魅力ある製品開発に取り組む例が増えている。東レはカジュアル衣料専門店「ユニクロ」と提携し、15年までの5カ年で取引額4千億円を見込む。帝人も家具専門店のニトリホールディングスと組んで機能性に優れた寝装具などを開発している。

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