OKI 横河電機からプリント基板事業買収
- 2015-03-31
OKIは横河電機が手掛けるプリント基板の製造や基板に電子部品を実装する事業を買収する。買収で国内プリント基板の生産能力を20%引き上げる。買収額は不明だが、20億~30億円程度とみられている。OKIは中期経営計画で2016年度にEMS(電子機器の製造受託サービス)事業で13年度比約24%増の460億円の売上げを目指し、前倒し達成を狙う。
横河電機の完全子会社でプリント基板の製造などを手掛ける横河マニュファクチャリング(東京都武蔵野市)の青梅事業所を4月1日付で取得する。社員は77人がOKIに転籍する予定で、残りの約30人は横河電機の他の事業所などに異動する。
青梅事業所は金額換算で30億円程度のプリント基板の生産能力を持っている。横河電機向けに供給しており、稼働率は半分程度だったが、OKIのEMS事業は医療分野を中心に好調で、山形県と新潟県の工場の受注量は限界に達していた。製造拠点を新規に設けるには多額の投資と時間がかかるため、買収に踏み切る。
青梅事業所の取得とともに、OKIは横河電機向けの基板実装などを受託し年間45億円の売り上げを見込む。OKIは02年にEMS事業に参入し13年度の売り上げは371億円。主力のプリンターとATMに続く第3の柱に成長しつつある。