気仙沼の被災造船4社が経営統合で新造船所を
- 2015-05-01
東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市の中小造船4社(木戸浦造船、吉田造船鉄工所、小鯖造船鉄工所、沢田造船所)が1日に共同出資で「みらい造船」を設立したと発表。105億円を投じ新たな造船所を同市内に建設し、2017年4月から稼働するとされている。みらい造船が4社を吸収合併する形で経営統合し、漁船などを年間4~5隻のペースで建造していく予定。統合初年度の売上高は40億円を目指している。
各社の造船設備は津波で損傷し地盤沈下などの影響もあり仮復旧の状態で操業していた。災害に強い造船所を再建するために統合を決めた。年内をめどに着工し建設費105億円のうち3分の2は国の補助を受ける。17年に新たな造船所が出来るまでは各社の設備を使い続け、100~400トン級の漁船を受注し、将来は大型のマグロ船や防衛省向けのタンカーなども建造する計画とみられている。
みらい造船の資本金は900万、4社の他に船舶設備関連企業なども出資した。19年3月期に営業損益をを黒字にすることを目標にしている。