楽天証券 米FX会社の香港法人を買収へ
- 2015-05-29
ネット証券大手の楽天証券 は、外国為替証拠金(FX)取引を手掛ける米FXCMの香港法人を買収する方針を固めた。買収金額は40億円程度。楽天証券が海外に拠点を持つのは初めて。FX事業の顧客基盤を広げ、収益源を多様化する狙い。
FXCMは1月のスイスフラン相場の急騰で顧客に多額の損失が発生、リストラの一環で日本や香港法人の売却先を探していた。日本法人は楽天証券が4月に全株式を約75億円で取得し、8月に経営統合する予定。香港法人は2002年設立。現地でトップクラスの顧客数や預かり資産を持つという。
楽天証券のFX事業は15年3月期に売買代金が過去最高を更新。店頭FXの取引金額ベースで国内5位(3月末時点)の規模だ。同部門の営業収益は前の期に比べ18%増の51億円と、全体の1割強を占める。買収でFX事業を強化し、株式取引などが低迷する局面でも安定収益を狙う。