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日立 2500億円超で買収合意 伊社の鉄道事業

2015-02-24

 日立製作所はイタリアの防衛・航空大手フィンメカニカと、同社の鉄道車両・信号事業を買収することで基本合意した。交渉関係者が23日、明らかにした。買収額は2500億円を超え、日立の企業買収では過去最大となる見通し。同社の鉄道事業はこれまで日本と英国が中心だった。今回の事業買収で、世界の鉄道市場へ本格参入する。

 フィンメカニカの鉄道事業は全額出資の車両子会社と、4割出資しミラノ証券取引所に上場するグループの信号会社から成る。日立はフィンメカニカの保有する両社の全株式を取得したうえで、完全子会社化に向けて信号会社へのTOB(株式の公開買い付け)を表明する見通し。

 信号会社の時価総額は約2400億円で買収額は2500億円を超える公算が大きい。2003年に買収した米IBMのハードディスク駆動装置事業(約2400億円)の金額を上回る見込み。

 フィンメカニカは昨夏に鉄道事業の売却を計画し、日立や仏企業など4陣営が名乗りを上げたが、昨年11月には日立に絞ったがその後に中国企業が買収の意向を表明し、フィンメカニカの最終判断が遅れていた。

 日立の鉄道事業の年間売上高は買収で4千億円を超える。カナダのボンバルディアや独シーメンス、仏アルストムの鉄道3強の年間売上高の半分程度まで追上げる。

 中国国有大手の中国北車と中国南車は年内をめどに経営統合する方針で、強力な世界最大手が誕生する。日立の買収に続く再編も増えそうだ。

 フィンメカニカの車両子会社の工場は主にイタリアにあり、英国工場の建設を進める日立は欧州大陸での生産拠点が手に入る。信号会社は欧米を中心に受注実績を持つ世界2位で収益性も高い。

 鉄道関連の世界市場は年率3%弱の成長を続け、19年までに25兆円規模まで拡大する見込み。

 世界市場では合従連衡が起きており、シーメンスは13年に鉄道信号の英インベンシス・レールを22億ユーロ(約3千億円)で買収。アルストムも米ゼネラル・エレクトリック(GE)から鉄道信号事業を取得する。

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