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鹿島、豪の中堅建設会社を買収 五輪後の国内需要縮小に備え

2015-03-05

 鹿島 がマンションが主力のオーストラリアの中堅建設会社、アイコン(ビクトリア州)を買収したことが明らかとなった。買収額は数十億円とみられる。メルボルン市など大都市のネットワークを持つアイコンを足がかりに、現地で大型案件の獲得を目指す。2020年の東京五輪後の国内の建設需要の縮小に備え、海外市場の本格開拓に乗り出す。

 アイコンはメルボルン市やシドニー市といった大都市を地盤とし、10~15階建ての中規模マンションが主力で15年12月期の売上高は約500億円の見通し。

 鹿島は今月、豪州事業を統括する100%出資の現地法人、鹿島オーストラリア(メルボルン市)を設立しており、同社を通じて、アイコンの過半の株式を同社創業者らから買い取った。経営陣は変わらない。鹿島の海外企業の買収は08年の米バトソン・クック以来。

 アイコンを買収することで地元の下請け工事会社とのネットワークを得ることができる。鹿島のノウハウを持ち寄り、中規模マンションだけでなく、30階建て以上のオフィスビルなど超高層ビルの受注を豪州で目指す。土地を仕入れてマンションや商業施設をつくり、賃料収入や売却益を得る不動産開発も現地で計画。

 鹿島は豪州で1980年代までは単独で受注実績を積上げてきたが、近年は受注はほとんどなくなっていた。豪州は豊富な資源などで経済が比較的安定的に推移しているため、建設需要も堅調なことから、本格的な足がかりをつくることを決めた。

 鹿島の14年3月期の連結売上高に占める海外の割合は18.5%。6月下旬に新社長となる押味至一専務執行役員は「グローバル展開を強化し収益を引上げる」と強調している。今後さらにM&A(合併・買収)など海外への投資を加速する可能性が高い。

 足元では東京五輪や東北の震災の復興需要で国内の建設投資は盛り上がっているが、先行きの反動減に備え、建設業界は海外進出を急いでいる。大林組は昨年11月に橋梁などを手掛ける米中堅のクレマーを買収した。コンサルティング最大手の日本工営も昨年、英同業の買収合戦に名のりを上げた経緯がある。

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