損保ジャパン日本興亜 仏再保険への出資発表 持ち分法適用
- 2015-03-06
損保ジャパン日本興亜ホールディングス(HD)は傘下の損害保険ジャパン日本興亜が再保険大手の仏スコールに15%出資し、持ち分法適用会社にすると6日に正式発表した。出資額は約1100億円を見込む。昨年5月の英中堅損保キャノピアス買収に続く大型M&A(合併・買収)で海外収益の底上げをねらう。
出資は2段階で実施し、まず4月に筆頭株主のスイスの投資会社から保有株7.8%をすべて買い取る。15年度中に市場でも株を買付け、出資比率を15%に高める。取締役1人も派遣する。
再保険は保険会社が引き受けた保険の支払いリスクの一部を別の会社が肩代わりする仕組みで、生命保険や損害保険の再保険市場はそれぞれ年5%前後伸びている。スコールは生保と損保の再保険でともに世界5位。特に損保ジャパン日本興亜が手がけていない生保分野が好調だ。
持ち分法適用会社にすることで、損保ジャパン日本興亜HDの連結純利益は17年3月期以降に年100億円程度上乗せされる。今期の純利益予想が450億円の同社にとって収益の押し上げ効果は大きい。
国内の損保業界は再編を経て、東京海上ホールディングスとMS&ADグループ、損保ジャパン日本興亜HDの3大グループに集約された。一段の合従連衡で国内シェアを高めるのは難しく、各社がM&Aなどを活用した海外事業の拡大に取組んでいる。