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三菱UFJ 資産運用を拡大 海外M&Aに3000億円 

2015-03-08

 三菱UFJフィナンシャル・グループは国内外で資産運用業務を拡大する。資産運用と資産管理をグループの中核事業と位置づけ、2015年度からの3年間で3千億円を北米などでの出資や買収に充てる。12~14年度の実績(約1千億円)を大きく上回る規模の経営資源を振り向け、安定収益を見込める資産ビジネスで海外の大手金融機関を追い上げる。

 金融緩和や貯蓄から投資の流れを受けて世界の運用資産は20年まで平均で年6%ずつ増える見通し。三菱UFJはアジアで首位の運用機関になる目標を掲げ、15~17年度の中期経営計画に具体策を盛り込む。

 柱となるのが傘下の三菱UFJ信託銀行による海外のM&A(出資・買収)だ。3千億円の投資規模を想定して対象先の選定に入った。計画上は半分を資産運用会社への出資、残り半分を資産管理会社の買収に充てる。案件次第では3千億円を超えるM&Aも検討。13年に買収したタイ大手アユタヤ銀行(5360億円)に次ぐ規模の海外投資になる可能性もある。

 資産運用会社では08年に英アバディーンに約500億円、12年に豪AMPキャピタルに300億円出資した。両社は新興国の株式・債券やインフラ投資に強みを持ち、順調に運用残高を増やしている。今後は世界の投資マネーが集まる米国への本格進出を狙う。

 ファンドの資産管理業務も運用と並ぶ柱に育てる。ヘッジファンドから基準価格の算出や投資家向け報告書の作成を請け負う仕事で、規制強化で需要が増えている。三菱UFJは13年と14年に英領バミューダの会社を相次ぎ買収し、管理残高で世界トップ10入りした。

 この分野は米ステート・ストリートがゴールドマン・サックスの事業を買収するなど世界で寡占化が進んでいる。管理残高に比例して安定した手数料収入が見込めるため、さらなる買収で規模拡大をめざす。

 国内では7月にグループ傘下の三菱UFJ投信と国際投信投資顧問が合併するのを機に、グループ全体の運用力を底上げする。三菱UFJ信託を中核に年金運用や投信運用の人材育成やシステム、リスク管理などの体制を一体化する方針だ。

 三菱UFJは運用資産の残高では世界31位。日本勢ではトップクラスだが、海外大手の米ブラックロックや独アリアンツなどとは開きがある。世界の大手金融機関はリーマン・ショック後に安定した収益を狙いやすい資産運用と管理に力を入れている。三菱UFJは安定した財務基盤をテコに戦略投資を加速し、世界の大手を追い上げる。

 日本の金融機関の運用力が増せば、個人や企業、機関投資家にも恩恵がある。海外運用会社との提携で日本の投資家に提供できる商品の幅が広がる。日本で資産運用ビジネスが育てば、投資家の選択肢が広がり、海外マネーを日本に呼び込む効果も期待できる。

 

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