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日生がM&Aに1兆円 中期計画、海外保険など照準

2015-03-20

 日本生命保険は国内外の保険会社や資産運用会社のM&A(合併・買収)に1兆円を超す資金を投じる。すでに複数の海外保険会社や資産運用会社を買収対象の候補として検討に入った。これまでの国内保険中心の事業展開を見直し、成長余地の大きい海外などに収益源を広げる。国内保険以外の利益を3年で3倍の300億円に増やす目標だ。

 

日生の新中期経営計画のポイント
(1)国内保険事業の強化
・3年以内に国内の新契約シェア首位奪還
・医療保険などの品ぞろえを増やし営業職員の販売強化
・銀行窓販での新会社設立を検討
(2)グループ事業の拡大
・3年で純利益を3倍の300億円に
・国内外で1兆円のM&A
・海外保険事業で過半出資も
(3)低金利への対応
・環境やインフラなどに3年で最大1兆円を投融資

 

 20日に発表する2015~17年度の中期経営計画に盛り込む。柱は海外や資産運用事業といった成長分野の開拓と、保険の銀行窓販などの強化だ。3年以内に国内トップの座を確実にすることも目指す。

 

 日生は利益の9割超が国内保険で、第一生命保険などに比べて海外事業の拡大に慎重だった。タイやインド、インドネシアの生保に出資したが、出資比率はいずれも50%未満にとどまる。今後は経営権を握る過半出資も含めて海外で積極的にM&Aに打って出る。

 生命保険の浸透率は主要国で日本が突出して高く、海外は成長余地が大きい。日生は先進国と新興国にバランスよく投資してリスクの分散をはかる。米国などでは退職金や年金の運用市場が拡大している。子会社のニッセイアセットマネジメントが手掛ける資産運用業務でもM&Aを検討する。

 人口が減る国内だけでは高い成長を期待できないため、国内の保険事業以外を「グループ事業」と位置づけて、収益の目標を初めて掲げる。現行100億円ほどの純利益を10年で10倍にする。

 

 国内では15年3月期の保険料収入で第一生命に抜かれ、戦後初めて首位の座を明け渡す見通しだ。日生は「看過できない」(児島一裕常務執行役員)と危機感を強めており、首位奪還へ抜本策を講じる。

 

 まず日生が強みとする収益性が高い営業職員の販売をさらに強化する。女性や単身者を取り込むため医療保険など生前給付型の商品を増やす。

 銀行窓口や乗り合い代理店を通じた生保の販売にも力を入れる。いまは日生本体が自社の営業職員が売る商品と銀行が売る商品の両方を提供している。本体と切り離し、銀行や代理店向けの商品供給を子会社が担う「2ブランド化」を検討する。売れ筋が変わりやすい窓販市場で新商品を迅速に売り出せるようにする。

 3年以内に国内新契約のシェア1位を目指す。いまは契約件数と保障額では1位だが、年換算保険料と呼ばれる収入の指標は第一生命に抜かれて2位になる見通し。今夏に銀行窓販で人気が高い外貨建ての新商品を投入する。

 保険料の運用では、主力の投資先だった国債の利回り低迷が長引く厳しい環境が続く。15年度からの3年間で、環境やインフラ、ベンチャー企業などの成長分野に最大で1兆円を投融資する。

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