THK 自動車足回り部品事業を買収
- 2015-04-22
THKは自動車部品の大手、米TRWオートモーティブから足回り部品事業を8月下旬までに買収すると22日に発表。取得額は4億ドル(約470億円)とみられている。TRWがチェコやカナダに持つ製造拠点のほか、欧米の販路を取り込む。THKは米欧とアジアで生産体制を整え、大手自動車メーカーへの供給力を高める。
TRWはブレーキ、エアバッグなどを主力とする自動車部品メーカーで、このうちサスペンション周辺で部材同士を連結する「リンクボール」などの自動車の足回りに関わる事業をTHKが買収する。欧米5カ所にある製造や研究開発の拠点、約2000人の従業員を引継ぐ。TRWの対象事業の2014年の売上高は約650億円。
THKも同様の足回り部品を日本や中国、東南アジアで製造している。同分野の13年度の売上高は約500億円。
買収により顧客網を広げ、さらに研究開発も加速する。トラックなど大型車で豊富な実績を持っているTRWと、乗用車に強いTHKの技術を組合わせ、製品開発で相乗効果を見込んでいる。
TRWを巡っては独変速機大手のZFが135億ドル(約1兆6000億円)で企業買収する方針を表明している。15年4~6月期の買収手続き完了を予定している。